記念すべき創立九十周年、卒業生の皆さんに近況をお知らせすることをうれしく思います。私も本校に赴任以来30年余が経過しようとしています。
その間、数々の思い出が駆け巡ってきますが、その中でも、特に印象深く残っていることは、平成元年3月11日に開催されました日本テレビ主催による「全日本人文字コンテスト」に出場し、見事準優勝に輝いたことです。
本校は、学校生活の中で、集団行動を通して協調性や他人を思いやる心、秩序を守ることの大切さを学ばせるべく、数々の人文字などを実践してきました。参加へのいきさつもこうした実績の中、博覧会実行委員会からの依頼によるものでありました。
参加することが決まってからは、体育科の教員が中心となり、テーマを姫路城の別称「白鷺城」にちなんで「白鷺の舞」と決めました。色々と机上での構想を練るも、全体での練習が期末考査と重なったことから3日間しか取ることができず、不安と焦りの連続でした。試行錯誤を繰り返しながらもいよいよ本番の撮影が始まりました。本校生1900名、地元の小学生600名、合計2500名により、姫路城三の丸広場にて「白鷺の舞」・「白鷺姫」の人文字に挑戦しました。6時間余りに渡ってヘリコプターからの撮影が続きました。その間、生徒もほとんど休憩もなく、大変な緊張感と体力の限界の中、必死に愚痴もこぼさず最後までやり遂げてくれました。
いよいよヘリコプターから撮影されたものが中継車のテレビモニターに送信され、画面に映し出された瞬間、感動の極みに浸り全員釘付けでした。
最後に、全員の気持ちが一つになって諦めずやり遂げたときの達成感や、満足感を得ることができたことを、私自身人生の大きな宝もとして大切にしていきたいと思っております。
水正 忠幸
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